2024年 年頭の挨拶

安心して暮らせる社会をめざして

 組合員とそのご家族の皆様、新年あけましておめでとうございます。2024年の年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。
 昨年5月に新型コロナウイルス感染症は、感染症法上の位置づけが5類に変更され、世の中も感染拡大前の様相を呈してきました。しかし、清掃事務所においては、コロナウイルスに限らず、常に感染症対策を取りながら、清掃事業の停滞を防いできています。こうした組合員のみなさんのご努力に対し、あらためて敬意を表します。
 昨年の賃金確定闘争は、月例給・一時金ともに引上げとなりましたが、この間の物価上昇に見合うものではありませんでした。しかし、会計年度任用職員の処遇改善を勝ち取ったことは大きな成果であり、これを再任用賃金や60歳超の職員の賃金に波及させていく必要があります。各支部のみなさんにおかれましては最大限の取り組みをお願いいたします。
 また、政府・経済団体・労働組合で行われる「政労使会議」において、中小企業の賃上げを含め、昨年以上の賃上げを目指すとしています。政府としては、賃上げの後、「増税」が見え隠れしますが、私たちは労働者総体の物価上昇分を上回る賃上げを目指すべく、民間春闘からしっかりと共闘しながら秋季闘争へとつなげていかなければなりません。
 一方、社会情勢に目を向けますと、ロシアのウクライナ侵攻に伴う戦闘の終息が見えないばかりか、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘では、子どもたちをはじめとした一般人の犠牲者が日に日に増えていくことに、組合員の皆さんも心を痛めてきたことと思います。それ以外にも世界中で紛争が続いており、今も多くの子どもたちが犠牲となっています。
 戦争体験者や原爆の被害者のお話を伺う貴重な機会がありますが、誰しもが最後に訴えるのは「戦争だけはしちゃいけないよ」という言葉です。
 国民の声を聞くといった岸田政権は、防衛費の倍増や「敵基地攻撃能力」の保持を閣議のみで決定し、沖縄においても県民の民意を無視した辺野古新基地建設が強行されています。また、広島サミットでは、「核抑止」の必要性に言及し、被爆者やその家族の落胆の声をもたらしました。
 「新たな戦前」としないために、今こそ平和を求める国民一人一人が声をあげていくことが重要です。中でも現役世代である労働組合が声をあげることは、平和を求める多くの人々から希求されています。
 本年も東京清掃労働組合は、平和と民主主義、労働者の生活と権利を守るため、運動を展開してまいりますので、組合員の皆様の結集をお願いいたします。最後に、新しい年が組合員やご家族の皆さんにとって、健康で実り多い1年となりますようご祈念申し上げまして、年頭の挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。