コンビニの秘密

コンビニを通して、社会のしくみ、生産と消費、労働のあり方を考えました。

9月21日は、東京清掃労組の一日職免を取得した中央執行委員会でした。午前中は、映画監督の土屋トカチさんをお招きして、土屋さんが最近製作されたDVD『コンビニの秘密』の上映と講演会を実施しました。
おにぎりやお弁当、お菓子、生鮮食品、日用雑貨などコンビニには豊富に商品が並んでいます。商品の購入以外にも、公共料金の支払いや宅急便の受け取りなど、コンビニのサービスは多様化し、社会のインフラとまで称されるようになっています。
こういった豊かさと便利さの裏側で、コンビニオーナーの皆さんがコンビニ本社と理不尽なフランチャイズ契約を結ばされ、地獄のような日々を送っています。コンビニ発祥の地であるアメリカでは、数十年前に法律で禁止された不当な契約体系が日本では横行しているのです。また、賞味期限切れが間近なお弁当などの食品を見切り販売すると、次期の契約は出来ないかもしれないと本社から囁かれ、泣く泣く多くの食品を廃棄処分している実態もあります。多くの食品を廃棄処分しても、本社の利益には何の影響もなく、コンビニオーナーの負担が増えるだけなのです。そこには食品ロスといった課題もあります。

多くの課題を内包するコンビニ業界は、まやかしの日本の象徴的な世界なのかもしれません。本当の豊かさって何だろう、働くことの尊厳って何だろう、毎日毎日、必死に働いている人たちとは別の世界で、汗も流さず笑っている人がいないのだろうか。土屋さんは『コンビの秘密』の製作でそのことを訴えられています。
こういった現状を糾そうと、コンビニ加盟店ユニオンが結成され、コンビニ本社に団体交渉を申し入れていますが、本社はまったく応じようとはしていません。土屋さんは、「この業界に注目してほしい。コンビニ加盟店ユニオンの奮闘を支持して、労働組合の力で世界を変えよう。」と結ばれました。

土屋さんには、ビデオプレスの皆さんと一緒に、東京清掃製作DVD『自然にやさしく 人にやさしくvol.2 清掃工場編』の撮影に着手いただきます。こちらも乞うご期待です。