人権啓発担当者会議

くにたち原爆・戦争体験伝承者講話を開催

戦後70数年が経過して被爆者の高齢化が進み、実際の戦争体験者が刻一刻と少なくなるなか、国立市では、市内在住の原爆・戦争体験者の平和への思いを受け継ぎ、次世代に伝える伝承者を育成するため、2015年に「くにたち原爆体験伝承者育成プロジェクト」を発足させました。
伝承者は、体験者からの聞き取りや実相学習、話法・朗読技術の基礎、語りの演習など、15か月間の研修を経て、「くにたち原爆・戦争体験伝承者」として活動をしています。現在、20代から70代まで計30名の伝承者が、伝承講和を通して、平和の大切さを伝えています。
東京清掃は、今後の戦争体験を語り継ぐ主流となりえるこの取組について理解することを目的とし、各支部の人権啓発推進担当者がSKホールに集いました。
当日は伝承者の都合により、戦争体験者である二瓶治代さんに来ていただき「東京大空襲」の体験談をお聞きしました。8歳のときに今の江東区亀戸で空襲に遭った二瓶さんは、折り重なる焼死体の下から父親に助け出された体験などを話していただきました。普段、私たちが仕事や生活をしている東京で、70数年前には約10万人が犠牲となった事実が、体験談を通して知ることが出来ました。
今の日本の政治は、長年続いた平和が当たり前ではなくなる可能性を秘めており、その大切さを改めて考える必要があります。私たちは、こうした証言などから想像力を働かせて「戦争」というものを理解し、決して「戦争」をさせない取組を進めていきます。