2022賃金確定(第1回)小委員会交渉を実施

育児休業制度の一部改正を了承

 区長会は、本年5月の夏季一時金団体交渉において「国の動向等を注視し、検討を進めていく」としていた、国の育児休業制度の改正に併せた期末・勤勉手当の取扱いについて、本日、小委員会交渉の場でわが組合に対し提案しました。提案内容については、国の取扱いと同様な見直しとしたことを踏まえ、10月の法改正を見据え、わが組合として受け入れることとしました。
 また、わが組合はこの機会に、あらためてこの間の課題2点について申し述べました。
 1点目は「就職氷河期世代の採用」になります。この間、幾度なく主張していますが、清掃職場において新規採用が抑制され続けてきた中、職員とともに非正規職員としてこれまでの23区清掃事業を守ってきたのは、就職氷河期世代と呼ばれる方たちです。新規採用の選考基準から除外され、今となっては受験すらできない人たちが多く存在します。経験豊富な即戦力であるこうした人たちに受験の機会を与え、社会的にも求められている就職率の向上に23区としても寄与するため、国と同様に就職氷河期世代の採用を2年間延長するとともに、清掃職場でも実施するよう求めました。
 次に、「定年引上げに伴う昇任機会に係る問題」になります。昨年の賃金確定交渉で、再任用職員の職務の級については“退職前と同等を基本”とすることで合意してきました。しかし、統一交渉妥結後の各区協議において、区によっては、定年延長や前述の妥結内容を理由に、統括技能長職や技能長職のポストが空かないとして“昇任選考を実施しない”また、“昇任選考をしても合格者は出さない”とする区が出てきています。これでは、年齢によって昇任機会が失われる職員が出るなど、職員間で不公平感が増してモチベーションを下げる結果となり、円滑な事業実施に支障を来たし兼ねません。行政系のみならず、技能・業務系職場においても、組織の新陳代謝を確保し、組織力を維持するためには、全ての職員が向上心をもって、技術や知識を継承していくことこそが重要です。
 こうしたことから、わが組合はあらためて、60歳を超える職員については、賃金も7割程度に引き下げられる状況を踏まえ、単に退職前と同じ職責を負わせるのではなく、知識と経験を活かした後進育成や補助的役割として、定数から除外もしくは1未満の定数として昇任機会を確保するよう求め、小委員会交渉を終了しました。